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フィリピン専門の翻訳・通訳ブログ

フィリピン二カ国間会での議通訳

【通訳者インタビュー:Sさん】WHO定例会議やフィリピン二カ国間会議通訳などで活躍

「通訳なしでは、人と人は繋がらない」

通訳を目指す高校生インターンのインタビューに熱い眼差しで語るSさん。フィリピン在住で、通訳歴は12年。WHO定例会議や数々の国際会議で同時通訳者の経験から、「通訳という職業の魅力」「通訳者として仕事をするうえでの心がけてること」などアドバイスをいただきました。
フィリピン在住の日本人通訳Sさんインタビュー

キャリアを決めたきっかけはなんですか?

もともと日本でお仕事をしていたのですが、旦那さんにフィリピンに呼ばれ、フィリピンの語学学校で勉強をしていくうちに、通っている学校から通訳のお仕事のオファーを受け、そこからいろんなところから依頼を受けるようになり。通訳者になろうと決意しました。

通訳者インタビューの様子:Sさん

お仕事をするにあたって心がけていることはなんですか?

私の中では特に二つのことを意識して取り組んでいます。

一つは、粗相がないことを心がけています。特に準備をしてから望むと言うことです。例えば基本的な身だしなみ、きちんとスーツを着て相手に失礼のないように会場に向かう。そして、時間に余裕をもって会場に着いて準備をする。また、通訳に必要なマストアイテムを忘れずに持参するなど基本的な、最低限なことを守るように心がけています。

フィリピンスポーツ庁と二カ国間会議通訳

そして二つ目は、「自分にできる最大限の努力をすること」を常に念頭に置いて、通訳に入るようにしています。通訳はその時の専門家ではないので、事前に可能な限りですが、関連資料に目を通して、内容や知識を頭に入れて準備をしておきます。また、専門用語などわからない内容があれば調べて理解しておきます。もし、不明な点があれば、可能な限り事前に先方に連絡をして、質問事項をクリアにするようにしています。それが事情によって難しい時は、当日会場に出向いて隙間時間を狙って担当者に確認も試みます。そういった準備を私は必ずするようにしています。特に通訳は臨機応変に対応できる能力が求められますので、いかに様々な状況に柔軟に対応できるかが求められます。

私も過去に失敗を経験しましたし赤面するような失敗談もあります。でも、こうして今でもありがたいことに通訳のお仕事を継続できておりますので、Kさん(インターン生)も自信をもってやっていければと思います。

通訳のお仕事の魅力はなんですか?

通訳をすることによって、例えば「国と国、そして企業をつなげてあげれること」が魅力だと思います。

やはり、通訳無しでは人と人とは繋がらないですし、そこを点と点を結びつけてあげられるような橋渡しというのが通訳の魅力だと思います。セミナーやイベントが終わった後に、担当させていただいた企業や政府関係者の方に「通訳の方に橋渡していただいて本当に嬉しかったです」と、そのお言葉をたった一言いただけるだけで、私たちの準備期間だとか当日の緊迫した空気だとか、それらが全て報われると思います。そういったこと全てが通訳のやりがいだと思います。

過去の案件で最もやりがいを感じたお仕事は何ですか、また一番の思い出や達成感のあったエピソードは何ですか?

WHOでの通訳
WHOの西太平洋地域委員会の定例会議で日本の笠井候補が事務局長に選出されたときです。アジアの場合マニラに事務局があるのですが、そこの施設内に大きなイベントホールがありまして、そこに37の加盟国と地域加盟国と地域代表の方が集まって、一昨年2019年に次の事務局長を選出する選挙があった年で、4名の候補者がいらっしゃいました。2回目の投票で、ようやく過半数に達して笠井先生が局長として選ばれた場面ですね。今までで一番やりがいを感じた通訳のお仕事になります。

お仕事をする上で心がけていること(まとめ)

通訳をする上で大事なことは、念頭に心がけていることは「自分にできる最大限の努力をする。準備をすること」と「お客様である企業や政府関係者の方々と信頼関係を築くこと」です。信頼関係を築いていくには、やはり身だしなみを整え、時間厳守をすることが大切です。余裕をもって会場に行き、わからないことがあれば事前にコミュニケーションを取ってクリアにしておく。そういった下準備などが全て積み重なった上で信頼関係につながると思います。

弊社では、フィリピン現地(マニラ・セブ)で通訳者を手配しています。個人のお客様のアテンドから企業間の商談や工場での逐次通訳、国際会議や国際セミナーにおける同時通訳・ウィスパリングなど幅広くご利用いただけます。フィリピンでお困りのことがございましたら、お気軽にご相談くださいませ。